先日の講演より(6)不確実な未来


スライドシェア・シリーズ⑥からは「第三部:未来への備え」に突入します。

これまでのシェアは以下です。
第一部 教育ってなに?(
第二部 過去からの教訓(

変化①:人工知能・テクノロジー

人工知能などのテクノロジーが社会を大きく変えていくのは間違いないでしょうね。

コンピュータが人間の頭脳を超えるシンギュラリティ、正直どうなるかわかりません。専門家でも意見が分かれるところです。

 

個人的には「企業の寿命が短くなりそう」なので「転職や起業がもっと当たり前の世界になるのかな」と思っています。

村を出たことがない人生が現代では考えにくいように、一旦勤めれば安泰みたいな時代は難しいだろうと。

 

例えば、鉄道は、切符切り要員の替りに機械の自動改札機、その替りに電子式改札機に替わました。

そのうち「パスモ、懐かしい~」とか言われるかも。無人改札、無人運転、電鉄会社に誰もいないとか。

配置転換などの時間的余裕が失われて、かと言って日本の法律では解雇も困難です。行き詰る会社が全産業で出てとか…

 

テクノロジーは必須です、かと言って、みんながGoogleやApple(あくまで例です。30年後はないかも)の担い手の側になれるわけではありません。

でも、AIが仕事を奪うと言ってもほとんどの人間が共に生きていくわけで、命を取られるわけでもなし、過剰反応しても意味がありません。

逆に、プログラミングだけやっていれば安泰などということもないでしょう。みんなができれば価値は落ちる。

要は、本当のところはフタを開けてみないとわからない!のです。

 

自己防衛策として「使われるだけの人間にならない」くらいのテクノロジーの智恵は身につけておく、保護者としてはそんな機会を用意する、から着手だと思います。

(興味のあるお子さんにはどんどんやってもらったらいいと思いますが、無理矢理やらせるわけにもいかないw)

 

変化②:グローバル化

日本のGDPは、2050年には8位になるだろうとのレポートが出ています。

欧米も後退していくようです。

 

日本の経済的影響力が低下するのはもちろん、地政学的にも厳しいそうだなあと思ってしまいます。

GDPが大きくなると、軍事費も大きくなるのが一般的。

中国が日本の10倍のGDPになると太刀打ちできません。ロシアのGDPも日本を越えていく。

中国・ロシアの二国に挟まれた日本、相対的に弱体化するアメリカ、どんな方向に行くのでしょうか?

 

英語は必須だと思います。

AIの自動翻訳機が出たら…という話もあります。

個人的には、旅行レベルや読書など情報インプット面では良いでしょうが、学問やビジネスで使うのはいまは想定しにくい。

特に、ディスカッションを通して新たなアイディアを創り出していく場面で、翻訳機を介してというのは今のところ私はイメージできません。

 

変化③少子高齢化

人口が減っていく国、増える国。存在感を増してくるのは、もはや欧米やアジアの人ではないかもしれません。

2050年のトップ10は、インド、中国、ナイジェリア、アメリカ、インドネシア、パキスタン、ブラジル、バングラディシュ、コンゴ、エチオピア
私は恥ずかしながら3か国しか行ったことありません。

多くが、インド、イスラム、アフリカあたりの馴染みのない国です。

そこに東京や上海級の都市がバンバンできて、そこが経済発展拠点となっていくという流れでしょう。

 

日本は少子化ですから、この馴染みのない人たちと協働する時代が来ることに大きな不思議は感じません。

 

外部環境の変化のまとめ

  1. 人工知能・テクノロジー
  2. グローバル化
  3. 少子高齢化

 

(なお、今回の環境変化の切り口は「朝日新聞DIALOGの喜多編集長」よりいただきました。それを私なりに加工したものです。文責は私にございます)

 

この3つはこれからも世の中の変化を加速するでしょう。

30年後の世界、冒頭のスライドで「2mのナイジェリア人と訛の強い英語で人工知能の商談をする時代が来るかも」と書きましたが、別にジョークではなくそうなるかもしれません。

場所は、間を取ってインドの高級リゾートで待ち合わせ?、いややっぱりオンラインかな。

 

上記3つのスライドとは別の切り口で、気になるのは、富の偏在が激しくなるかもということです(すでになりつつありますが、もっと)。

国と言うより、都市、地域、あるいは個人ごとで。

何十年か前の資本主義勃興の際には、独占禁止法の発明で独占企業を防ぎました。貿易自由化で経済的に結びつくことで、衝突を回避しようとしました。

いずれもクリエイティブな解決手法だったと思います。天才ですよね。

 

一方で、皮肉にもグローバル化とその反動によって、これらのアイディアが有名無実化してきています。ナショナリズムが頭をもたげてきています。

次はどんなクリエイティビティを発揮して、新たな時代を切り開いていくのか?

 

でも、本当のところは誰もわかりません。ただ、今よりは不確実な時代になるのでしょう。

 

わからないを煽って、不安がらせて誘導するというのはよくある手法です。ある意味、このブログもそうかもしれない(笑)

わからないを不安がるか、自由な時代としてワクワク楽しめるかは心の持ちようです。

それには「あいまいさを心の中に許容できるか」が大切。これがある意味人間らしさとも言えます(コンピュータはあいまいだと止まってしまうw)

 

次世代の子どもたちには、どんな時代がきても自由にワクワクと、ユーモアをもって楽しんでほしいと思います。

そして、大人はそうなるような環境を頑張って創らないといけませんね。

Take a sad song, and make it better!

 

<堺谷武志の略歴>

大阪出身、京都大学工学部、南カリフォルニア大学MBA、三菱UFJ銀行を経て、キッズアイランド設立。保育士。一女の父。週末登山家。

現在「都会の子どもに『ソダチバ』を!」プロジェクト推進中
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