5歳までの歴史は親がつくる


5歳までの記憶・歴史は保護者がつくる

ほとんどの方は、5歳頃までの記憶はないと思います。

私などは、幼稚園時代は、2つくらいしか記憶がありません。ほとんど忘れてしまっています。

聞いた話では、5歳頃に次の成長のために脳の構造が変わって、それまでの記憶は無くなってしまうとのこと。出典忘れました、すみません。

5歳前のお子さんに訊いたら、1歳や2歳の時の記憶を話してくれる子どももいるそうで、もしまだ小さかったらチャレンジしてみてください。

 

それでも私は、ほとんど覚えていないにもかかわらず、なんとなく自分の子供時代を知っているような気になっています。

「なんとなく幸せだった」と。

これは、親から話を聞かされたり、写真を見たりすることで、「五歳までの記憶」が作られたんだと私は思っています。

 

私の場合

うちの母は今でもよく言います。

「〇〇に住んでいた時の誰々さん覚えてる?あんたのこと、良い可愛がってくれた。」(覚えてる訳がない。笑)

「タケシ君、貸して〜って言われて、二軒隣によく行ってた」とか

 

「あんたは愛想が良かったから、電車の中でもすぐに女の人の隣に座って可愛がられてたわ」

余談ですが、「お子さんかわいいですね」と言われて、デパートの店員さんにまで貸し出したらしく

「お父さん、タケシ帰ってけえへんわ」

「お前が貸すからや」と揉めていたところに、お菓子を買ってもらってご満悦の僕が帰ってきたそうです。

母は今でも帰省するたびに「あんた、覚えてる?」と嬉しそうに話すのです。

 

それで私の記憶は母の記憶で形成されているんだなと思うのです。

母の記憶には、①子どもがかわいいと同時に、②近所や地域の人たちと共に育てを楽しんだ、と言う2つの楽しい記憶から成り立っているようです。

母の「大変だったけど、子どもや仲間と過ごす楽しくて充実した時間」、それが私の5歳までの記憶・歴史を作っているのです。

 

子どもが楽しみぬく環境を作るのは大切

5歳までの親からもらった記憶、6歳からの自分のいろんな記憶。

覚えていようが忘れていようが、漠然と「子ども時代は幸せだった」と思えるかどうかは、残りの人生の大きな支えになると思います。

 

だから、子ども時代を楽しみぬける体験をたくさんできる環境を作ることが大切です。

逆に保護者や周りの大人にできるのは、そんな機会や場を与えることくらい。

 

私が今代表理事を務めているNPO法人の名前は「ソダチバ・プロジェクト」です。

ソダチバは「子どもが主体的に育つ場」という意味の造語です。

私はどうも日本の大人の「育ててやった感」が気に食わなかった。

もちろんそういう面はありますが、やはり育ちは自分で勝ち取ってこそだと思います。

 

目指したいソダチバの原型は、身近な自然や人とのふれあいをしながら子どもが主体的に「育つ場」です。

そんな子どもが育つ場所をどんどん作るぞ、そんなプロジェクトなんだぞという意味で名付けました。

親が子育てを楽しむのも同じくらい大切

親が子育てを楽しむのは同じくらい大切だと思います。

それは、親自身の人生にとってもそうであるのですが、同時に「子どもの5歳までの記憶を作る人」として、子どものためにも重要なのです。

やっぱり子どもは、自分の子ども時代の話を楽しそうにしてくれる親を通して、自分の幸せを実感しますので。

 

 

子育てを「大変だけど充実している」、つまり深い意味で「楽しんでいる」かどうか。

そのためには「子どもが楽しみぬく」+「親が仲間と子育てを楽しむ」、両方を満たす場が必要です。

 

当初「子どもが主体的に育つ場」としてのソダチバでしたが、最近じゃアップデートしてきて、

「親もスタッフも共に育つ場」と考えています。

 

都会はしがらみもなく、なにかと便利な場所ですが、失ったものも小さくありません(身近な自然、地域の温もりなど)

でも、私たちには昔懐かしんでいる暇はありません。

目の前の子供は今の環境で一瞬一瞬を生きているのですから、昔話は失礼です。

 

「いま、ここ」の環境をうまく活用しながら、子どもと大人が共に育つ「ソダチバ」をいかに私たち大人は作っていくのか。

これは大人全員の責務かと思います。

 

 

というわけで、今回は

・子どもの5歳までの記憶・歴史は保護者が作る!

・子どもが楽しみ抜ける環境を作ろう!

・親が子育てを楽しめるような環境をともに作ろう!

 

というお話をしました。

 

少しでも参考になればハッピーです!

<堺谷武志の略歴>

大阪出身、京都大学工学部、南カリフォルニア大学MBA、三菱UFJ銀行(海外駐在やアジア戦略担当)を経て独立。2006年インターナショナルな環境で人と自然にふれあうプリスクール「キッズアイランド」設立。保育士。一女の父。東洋拳法二段、京都伝説のアマバン「コンプレックス」のボーカル。週末へたれ登山家。

2019年教育起業家とともにNPO法人ソダチバ・プロジェクトを設立し、代表理事に就任。幼稚園でもインターでもない第三の選択肢「HILLOCK Kinder School」を設立。2022年4月「ヒロック・オルタナティブ小学校」を設立します!
プロフィール詳細はこちら)(ヒロックの想いはこちら

 






著者・堺谷武志が運営するプリスクールは「キッズアイランド」はこちら

著者・堺谷武志の個人Facebookページはこちら
お気軽にお友達申請してください。ブログの更新情報やその他趣味の山登りについて等も投稿しております!



ここまでお読みいただき、まことにありがとうございます。 応援していただける方は、以下のボタンを押していただけると助かります(サイトに飛びますがそれだけで、清き一票と数えられます) にほんブログ村 教育ブログ 教育者(幼児教育)へ
にほんブログ村

Follow me!