学校制度の前提の大胆さ
「子どもを家庭から引きはがす」すごい場所w
学校って考えてみるとすごい場所だと思います。近代の学校制度は次の前提で成り立っています。
- 全ての子どもを親から引き離して一か所に隔離する
- 親以外が面倒を見る方がよい結果が期待できる
- 託すのは信頼できる相手で、それは政府である
冷静に考えると、①②は「組織的な児童誘拐と洗脳」みたいな世界です。笑
実際、政治的にも色々と利用されてきました。
カトリックとプロテスタントの各宗派による子どもの取り込み、富国強兵策のコマ作りや全体主義化などのツールとか、
ある意味、今もまさにコロナ対策で利用されています(政治家の「頑張ってます」ポーズのための休校や過剰な対策とか。言い過ぎですか?笑)
預け先である政府は信用できるのか
学校が現代的な意味で機能するには「③の預け先の政府は信用できるのか」がとても重要になってきます。
ですが、あいにく日本人は政府をあまり信頼していないようですね(信頼されている国も微妙なネームが多いですが。笑)
統計を見る限りでは、政府だけでなく、メディアやNPO/NGOなどへの信頼も低い。
メディアに至ってはグラフ外に位置する不信ぶりですが、本当に信頼できない!
今回のコロナでも、休校によって子どもの交通事故死者数が増えたり、虐待が増えた事実の報道などはほとんどなされていません。コロナで子どもは死んでいないけど、他で色々と苦しみが増えたんですけど!本当に大人って勝手だ。
少し怒りで脱線しましたが、
つまり「日本人は組織を信頼していない…(個人は信用できるけど)」とみんな思っているわけです。
日本人が組織を信頼しない理由
これはなぜでしょうか?
組織には裏と表があるから?
歯向かうと痛い目を合うのを見てきたから?
私の場合は、その原体験は学校だったりします。
「教師に反対意見を言うと、立場で抑え込まれる」というメッセージを幾度も受け取りました。
職場も学校と似たようなもので、わけのわからない圧力はあらゆる組織にはびこっています。
本来の組織とは「個人で実現できないことだけど大切にしたいことを実現するためのツール」なのに、いつの間にか「一部の偉い人のために維持されるべき場として、変えることのできないモノ」になっている。
そんな経験ありませんか?
組織なんて、構成員が信頼していないと機能しないわけで、日本の停滞の一因もこのあたりにあるのではと私は懸念しています。
学校の話はさらに深刻です。
政府が信頼できないなら、
信頼できない相手に子どもを預けている大人たちって何なのか?と言うことになりますから。
そして、最大の犠牲者は子ども。
大人はそれに目をつむり、むしろ実質的に加担していることになるわけです。
あな、恐ろしや。
ほんの一歩の勇気を大人が持つことから始める
ですから、少しずつでも組織への信頼を取り戻すための行動を起こさないといけない。
- 個人として=勇気をもつ(おかしいことはおかしいという)
- 集団として=声をあげた人を排除しない
要は「自立と多様性」ですね、その練習をする場所こそ本来の学校の役割のはず。
ですが、実態はどうでしょうか。
自分たちを棚に上げて子どもにはやらせる「大人どものセコさ」に子どもは敏感。笑
結局のところ、大人って「偉そうにするけど自分だけ安全地帯に身を置く臆病者で、反対ばっかするんだよな」とかすべて見抜いている。笑
まずは大人から信頼づくりを始めなければなりません。
身の回りで感じたら「それ、変ぢゃないですか?」と声を上げることからスタート…
言いっぱなしだとただの悪口になってしまうので、次は行動…
自分の周りから少しずつ勇気を出し合って、信頼できるチーム創りをして、理不尽なことは変えていく…
で、それを子どもがまねをするわけです。
学びとは?学校とは?
今回のコロナ禍で色々な課題が浮き彫りになったはずなのに、学びの本質には意外なくらい迫れていない気がします。
学校は学校で時間数をこなすなどの形にばかり気を取られているような振舞いですし、世間は世間で学校を「無料で預かってくれる場所」くらいにしか思っていないのかと感じるほどです。
ここでも個人の問題ではなく、組織や集団の構造的問題となるのですが、このままだととっても心配。
冒頭に記した通り、学校とは「組織的に親から子を引きはがす」という人類史上でも革命的な行為だったわけです。
せっかくの偉業が機能するように、大人たちよ、信頼づくりをはじめませんか。
信頼がなければ、カリキュラム、9月はじまり、ICTなどの議論も説得力がないのです。
<堺谷武志の略歴>
大阪出身、京都大学工学部、南カリフォルニア大学MBA、三菱UFJ銀行(海外駐在やアジア戦略担当)を経て独立。2006年インターナショナルな環境で人と自然にふれあうプリスクール「キッズアイランド」設立。保育士。一女の父。週末登山家。
2019年教育起業家とともにNPO法人ソダチバ・プロジェクトを設立し、代表理事に就任。幼稚園でもインターでもない第三の選択肢「HILLOCK Kinder School」を設立。将来は「ヒロック・オルタナティブ小学校」を設立たいなぁと活動中です。
(プロフィール詳細はこちら)(ヒロックの想いはこちら)
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