マイ・ブッカバ・チャレンジ⑦~日本人の叡智


【マイ・ブッカバ・チャレンジ⑦~日本人の叡智】

98人の日本人および日本で過ごした人の言動を取り上げたものです。いくつかご紹介。

① 心配すべし。心痛すべからず(明治の実業家馬越恭平の言葉)
心配というのは、心を配ることだからいい。だけど、心身をこわすくらい心を痛めるのは馬鹿らしい。
② ことに臨んで賤丈夫となるなかれ(緒方洪庵)
江戸末期に洪庵は決死の覚悟でコロリと戦い、仲間の何名かは死んでいった。「いざという時、いやしい男になるな」と後進に伝えた。
③ 価値などは人間がグループを作る上の指導的なものに過ぎない(狩野亨吉)
明治の哲人で37歳で一高の校長になったが辞任。皇太子時代の昭和天皇の指導役に押されたが固辞。
私たち現代人が忘れかけている、思索の深さや覚悟のようなものが伝わってきます。

気持ちがすっきりしない時に本書を手に取ることが多いです。だいたい私の悩みは突き詰めるとたいていお金にまつわることになります。あとはちょっとした人間関係。
例えば、山岡鉄舟、小村寿太郎、古今亭志ん生、などの貧乏話・借金話を読むと、自分のスケールの小ささがばからしくなります。お金の心配を理由にやりたいことにチャレンジしないとしたら、それは人生の損失ではなかろうか、そのように思えてなりません。

この本を眺めていると、日本人は変人の宝庫であり、極めて個性的な人が多かった(多い)ことに気づきます。儒教、仏教、蘭学、神道などを極めたり、また融合したり、とても豊かな文化土壌を持っていたことにも気づきます。

今ほどの自由はなかったと思いますが、制約があったからこそ生まれたのか、あるいは巡り合った人のおおらかさ、はたまた社会の隙のような環境に育まれたのかはわかりません。
ですが、市井を含めあまたの変人がときどきの社会に影響を与えてきました。

磯田道史(武士の家計簿)という古文書とともに眠るような稀代の変人が有名無名を関係なく、個人の好みで探し出してきて書いていますので、面白くないわけがありません。
人によって響く言葉は異なるでしょうが、はまる言葉に出会えると思います。

繰り返しですが、日本人には変人的個性という遺伝子が組み込まれています。
そう、あなたも私もその変人たちの子孫。笑
その個性を野に解き放ち、新たな「日本人の叡智」をくわえていきましょう!

最後のマイ・ブックカバー・チャレンジでした。自己満足しました。笑

 

少しでも参考になればハッピーです!

 

<堺谷武志の略歴>

大阪出身、京都大学工学部、南カリフォルニア大学MBA、三菱UFJ銀行(海外駐在やアジア戦略担当)を経て独立。2006年インターナショナルな環境で人と自然にふれあうプリスクール「キッズアイランド」設立。保育士。一女の父。週末登山家。

2019年教育起業家とともにNPO法人ソダチバ・プロジェクトを設立し、代表理事に就任。幼稚園でもインターでもない第三の選択肢「HILLOCK Kinder School」を設立。将来は「ヒロック・オルタナティブ小学校」を設立たいなぁと活動中です。
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