好奇心にトミージョンはない
「トミージョン手術」をご存じでしょうか。
野球好きの方にはお馴染みの言葉かもしれません。
投手が投げ過ぎなどで肘の靭帯を損傷した際、他の場所の靭帯を肘に移植・再建する手術のことです。
最初に手術を受けたトミージョン投手にちなみ、この名がついたようです。
日本人でも、古くはサンデー兆治として復活した村田兆治さん、少し前には大谷翔平選手が受けました(またやっちゃいましたね)。
10代でトミージョン手術
肘靭帯の損傷を防ぐには、「正しいフォームで投げる」「投げすぎない」「投げたらしっかりと休む」が大切。
損傷理由の一つが幼少期からの酷使で、アメリカでは10代後半の選手もこの手術を受けることがあるらしいです。
「オレ肘をやっちゃって。トミージョンだわ」なんて高校生が会話しているとか。
日本でもこれまでいったい何名もの子どもが、肘や肩を壊してきたことでしょう。
これはどうなんでしょうか、私は指導者と保護者の強欲と怠慢によるものと思っています。
ワクワク玉も酷使すると擦り減る
10代のトミージョンを聞いた時、他にも酷使すると擦り減るものって何だろうと連想しました。
例えば「好奇心」がそうかなと。
私の中では心に浮かぶ「柔らかくてみずみずしい球体」のイメージです(コラーゲンの玉みたいな感じ)
仮に「ワクワク玉」と呼びましょう。
ワクワク玉は、人によって大きさや形や色が様々で、これがきっと個性の根源です。
この玉から「面白そう」「何だ、これ?」「こうしたらどうだろう」という人を前進・成長させるエネルギーが出てきている感じ。
上手く使うことで、どんどん大きくしなやかに強くなっていく。
一方で、コラーゲンでできている(多分!笑)ので、大変もろいものでもあります。
使いすぎると摩耗してしまうし、使わなくてもシワシワに縮んでしまう。
メンテしないとみずみずしさが失われます。
ですから、存分に使いながらも、時々しっかり休めたり栄養補給することが大切だと思います。
今は一生学ぶもの、好奇心は一生使うものとして大切にしたいですね。
ワクワク玉にトミージョンはない
ワクワク玉(好奇心)をツヤツヤに大きく育てていくには…
- 子ども時代:良く寝る、愛される、好きなことをする、友達と遊ぶetc. 周りの大人のサポートがとても重要な時期です。
- 10代:チャレンジし続けて、しなやかな強さを。大人サポートは必要ですが、少しずつ自立。くれぐれも擦り減らさないように!
- 大人:時に休息したり(=サボるw)、栄養を与えたり(=好きな生き方をする)して、メンテしながら擦り切れないように大切に。
好奇心にトミージョン手術はない。
替えの効かないものだということです。特に子ども時代は、周りの大人のサポートが大切です。
- 子どものためといいながら、大人の都合を押しつけていませんか?
- 人類史を見ると、子どもは「遊ぶ動物」です。酷使は良くない。ぼーっとする時間を含めて遊びの環境を整えていきたいものですね。
- 大人のみなさん、自分のワクワク玉を大切にしているか、ちょっと一息ついてメンテしませんか。
ちなみに私のワクワク玉、結構いい感じだと思っています。笑
周囲の正論に惑わされず、ちょこちょこダラダラしたり、サボってきたのがよかったのかも。さぼりの言い訳ですけど(笑)
ソフトバンク工藤監督も、高校時代は監督に指示されても投げ込みをうまくさぼったりしてたそうです。肘・肩を自衛するためだそうです。さすがですね。最終的には最長実働記録を持つ名投手となりました。さぼって花が咲かなった選手もたくさんいますけど。笑
でも、やっぱり自分のことは自分が一番よく知ってあげる必要があります。
やっぱり自分の好奇心は自分でメンテしないと。他人にどうこうされたり、ましては擦り減らされたりなんてしたらたまりませんよね。
あなたのワクワク玉、子どもたちのワクワク玉、どんな感じでしょうか?
一人ひとり異なるワクワク玉が寄り合うと、それぞれの輝きが増しそうな気がします!
というわけで今日は
・好奇心(ワクワク玉)は一生使うもので替えが効かない
・すり減らさないようにメンテが大切
・みんなで寄せ合って楽しもう
という話をしました。
少しでも参考になればハッピーです!
<堺谷武志の略歴>
大阪出身、京都大学工学部、南カリフォルニア大学MBA、三菱UFJ銀行(海外駐在やアジア戦略担当)を経て独立。2006年インターナショナルな環境で人と自然にふれあうプリスクール「キッズアイランド」設立。保育士。一女の父。週末登山家。
2019年教育起業家とともにNPO法人ソダチバ・プロジェクトを設立し、代表理事に就任。幼稚園でもインターでもない第三の選択肢「HILLOCK Kinder School」を設立。将来は「ヒロック・オルタナティブ小学校」を設立たいなぁと活動中です。
(プロフィール詳細はこちら)(ヒロックの想いはこちら)
著者・堺谷武志が運営するプリスクールは「キッズアイランド」はこちら
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