子育てサプリ:発達段階について④~3歳児の場合:社会性


3歳児:キーワードは、自立と社会性

発達段階シリーズの最終回(第四回)です。3歳児について詳しく述べていきます。

<関連はこちらは>
発達段階(全体像)①
発達段階(1歳児)②
発達段階(2回児)③
発達段階(3歳児)~今回
「性格」&「年齢」&「経験」の3つに分けてみる

3歳を超えると徐々に“衝動性(ゴネたら止まらない)”が減ってきて、
4歳に向けて、ふと気づくと「そういえば、変なゴネかたをしなくなったなぁ」と感じるようになってきます(もちろん個人差はありますよ)

自己がかなり確立されてきます。同時に、周りに興味が出てきます。

お友だちに愛情をしめします。ものの貸し借りができることもあれば、できないこともあります(完璧にできたら超ラッキー)

ものの貸し借りで悩むお母さまが多いようです。「うちの子は貸せない…」云々。

この年齢で、何でもあげてしまう方がむしろ心配かなと思います(将来、何でも人にあげる人間になって破産しちゃっても大変ですし(笑))

 

欲しい物は、欲しいという自己主張は大切です。それが原動力となりますから。問題なのは、理不尽なやり方で取ってしまうことです。

そして、取られそうなときに「No thank you!」と言うのも大切。

そのうえで、相手も欲しい、じゃあどうしようか、と考えるのが大切です。

これは、相手のある話で、経験を通してしか得られません。

クラスルールがはっきりしているスクールで、集団生活を通して学んでいくことが望ましいです。

 

親同士だと相手への配慮から介入のタイミングが早すぎることが多くなる傾向にあります。

これは、お子さんたちの経験の機会を奪うもので、あまり望ましいものではありません。

できるだけこの辺りの認識(ある程度は取り合いをさせましょう)を共有できるようなママ友を早めに作りましょう。

ある程度の取り合い・自己主張はさせた上で、相手を傷つけるような行動に出たときはしっかりと叱る(注意する)ようにするのが理想です。

(「欲しかったのね。取りたかった気持ちはわかるよ。でも、いきなり取られたらいやだよね。たたいちゃ痛いよね。どうしたらいいかな?」と欲しい気持ちを理解した上で、暴力はいけないということを伝えましょう。冷静に、真剣に)

言葉がすこしずつ達者になってきます

3歳児のアドバイス

アタッチメントは引き続き大切。

①スキンシップ:ここはたっぷり。自立すればするほど、親子ともに寂しくなっていきますので、触れ合いだけはたっぷりと!

②語りかけ:子どもや自分の気持ちや行動を描写や質問、提案してあげるといいでしょう。大人に話すように普通に話してもいい頃です。

(「うれしいね」「〇〇は楽しいね」「今、歩いているんだね」「怒っているの?」など)

自分でできることを一つずつ増やしていくサポートをしましょう(お世話ではなく、自分でできることを増やすサポート)

同年代の子どもと遊ぶ機会をたくさん作ってあげること。

外遊びで、手足・指先をたくさん、たくさん動かしましょう。

友だちと一緒に遊ぶ機会はとても大切です。

お母さんと離れて過ごす経験をしましょう。ご家族や信頼できる施設・スクールで。

(2歳からが望ましいですが、遅くとも、クラス定員が多い幼稚園に行く前に少人数で経験をしてさせた方が良いです)

 

言葉の発達が見られます。色々とお話しましょう。その中で、変わった切り口としては、2つほど。

モノを決める練習をしましょう。

初級編:モノを与える場合、ただ与えるだけでなく、2つ選択肢を示して選ばせる。

これを広げて、少しずつ自分で決めさせるようにしましょう。決断力はいきなりつくわけではなく、練習・経験が必要です。

将来「決断力」を持てるようになる初歩的な練習となります。

怒りを、ふつうの言葉で表現する練習をしていく。

話をする際には「(泣きながらではなく)普通の声で話してちょうだい」と伝え、保護者も普通の声で(感情的にならずに)話をしていくようにしましょう。

怒りをネガティブな感情ととらえる必要はありません。

怒りも感情の一つで、人には当然にあるもの。うまく使えば原動力にもなります。

ダメなのは、怒りに任せて相手を傷つける行為(どなる、たたく、など)です。

 

「怒っちゃダメ」ではなく、怒りを表現(=口で説明)できるように促していくことが大切です。

そうすると、カッとなって、手が出る前に少しタメができてきます。

 

5歳くらいまでの間に、

「僕は怒っている。なぜなら、〇〇〇だから」と言えるようになることは、大人になってからの怒りの衝動をコントロールする上でもとても大切と言われています。

ただ、これは大人にとっても大変難しいことなので、無理強いせずに少しずつ。

いい意味での我慢強さ(単なる服従ではありません)は、将来とても重要なスキルの一つになってきますので、少しずつ取り組んでみましょう。

 

 

まとめ: 発達段階を知って、子育てを楽しみましょう!

今回は、3歳までの発達段階について、4回シリーズで書きました。

少しでも子育てのお役に立てればと思います。

 

ここに書かれているのは一般論です。実際、スクールに来ているお子さんを見ますと、本当に個性的です。

シャイな子、元気な子、マイペースな子、集中力のある子、好奇心旺盛な子…。

この多様性(Diversification)こそが個性であり、それぞれの強みの根幹(コア)となっていきます。

そのコアを大切に大きな幹として育てていきましょう。

  • それぞれの子どもがリラックスして自分らしく過ごす+ちょっと頑張る(自立

  • 周りの人が同じように過ごせるように配慮・協力する(社会性)が、できると理想です。

1歳から3歳は、自立と社会性が大きく発達する時期です。

 

ただし、繰り返しになりますが、それぞれのお子さんの個性やペースがあります。

今の時代、色々なところに色々な情報があふれていますが、最終的には、

お子さん自身を起点として考えること、比べないこと、そして、ご家庭の教育方針、何よりそれを大切にしてください。

 

ぐっと最後にまとめますが、この時期に大切なのはまずはこの3つです。

1.アタッチメント(養育者との愛着関係)・語りかけ

2.自立心をサポートする

3.友だちとの交流

そして、これらを子どもと保護者が一緒に楽しむことです。

 

楽しむには、お母さん自身に余裕が必要。

ご家族、自治体、スクールなどのサポートを得ながら、そのような環境を作りましょう。

そして、気分転換はとても重要です。

 

早期教育、英語教育、お受験…色々ありますが、上記3点を通じてできる土台に乗っかっていくものです。

くれぐれも順番を間違えないようにしていただければというのが私の願いです。

 

楽しむための予備知識として、発達段階はとても役に立ちます。

 

現在、少ししんどいなぁ~と感じている保護者の方がもしいらっしゃったら…

色々なことがあると思いますが、どんな時においても自分を責めないようにしましょう。

ほとんどの保護者の方、精一杯やっていらっしゃることと思います。簡単に解決できることなら、もうすでに解決しているのです。

 

まずは色々と知ること。時には、割り切ること。息抜きも大切です。

それでも行き詰った時は、一人で抱え込まないで、周りの人や専門家に相談しましょう。

 

<関連記事>

発達段階(1~3歳)を理解しましょう~全体像(第一回)

1歳児の発達段階(特徴と対応)(第二回)

2歳児の発達段階(特徴と対応)(第三回)

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