「将来の夢」って実は罪深い!?という話


「将来の夢」って実は罪深い!?という話(18/11/26 FB投稿)

最近はキャリア教育的な観点から「将来の夢は?」「将来なりたい職業は?」みたいな話があるんですかね。
私の娘の中学校でもやってました。

先日もある中学生とその文脈で話をしました。
「将来、なりたい仕事とかってあるの?」
「ないです。好きなこともないです」

たわいなく投げかけた質問にかぶせて答えられちゃいました(苦笑)
それで、このキャリア教育ってのはけっこう罪深いなと思いました。

娘の学校にはワークシートまでありました(笑)
「夢はありますか?」
「好きなことは何ですか?」
「得意なことは何ですか?」
振り返ってみましょう、とか。多分こんな感じの事。

これって、子どもたちにとって、
「夢をもっている人は偉い。(そうじゃなきゃ、ダメ)」とか
「好きなこと、得意なことを持とう(ない人は、イマイチ)」という暗黙のメッセージになっていませんか?気のせいならいいのですが。
少なくとも、当時の娘もこの中学生も息苦しそうでした。

持っている人はいいですよ。
でも、サッカー選手、医者くらいでしょ?あとは、幼稚園や学校の先生(笑)
身近なものか、周りの大人の洗脳(笑)

でも、今の世の中そんな単純にできていないですよねw
ブロックチェーンの研究をやりたいです、それに向けて高校の数学を前倒しで勉強して、あとは時間見つけてハッキングしています。とかいたらそれはそれですごいですけど(笑)

社会は複雑で、およそ中学生が知らない職業の方が多いのではないでしょうか?
それに、全員がなりたい職業につけるかなんてわからない。
だいたい世の中の大人のどれくらいが夢を持ってきて、今もっているのでしょうか?
中途半端にあおってもなあ...無責任じゃない?

私はその中学生に自分なりの意見を伝えました。
「中学でなりたいこととか言われても困るよね~。わかんないしね~。僕もなかった。気にすることないよ。あったから偉いってわけでもないし」
「ただ、ぼくみたいに39歳で見つかるかもしれないから、探し続けることは大切かもね」
「やりたいことがなくても、ありたい状態でもいいと思う。リーダータイプとか参謀タイプとか。あるいは、人に指図されたくないとか。そういうこだわりは大事にした方がいいと思う」

これが正解とは言いません。一つの意見。
大切なのは、教師や親以外の大人の意見を複数聞くこと、それらの相反する話を自分なりに感じて、色々と考えることでしょう。

でも、人間の根幹に触れる問い「夢はあるのか?」はきつい。
ない人にとっては、ある意味でテストの点が悪いよりダメージがでかいと思います。
頑張ったから見つかるというものでもないですから。

最悪なのは、夢をでっちあげて、つじつまのあう説明をくっつけちゃうこと。中学生になれば、その程度の忖度(そんたく)はできる人はいるんじゃないですか。

だとしたら、学校が善意でやっていることが逆効果になってしまう。
キャリア教育自体はいいことだけど、その辺りの配慮は必要だろうなと思いました。

・人というのは、食べていくためには仕事をしないといけない。貴族を除いてw
・世の中には色々な仕事があってどれも大切。職業に貴賤はない。
・なりたい職業があったら素晴らしい。けど、なくても気にすることはない。
・大切なのは、ズルをせず、心を込めて仕事をすること。税金を納めることw
・今はじっくり自分を磨いていこう!
なんてのを大人と一緒にワークショップ的にやると面白そう。

あせることなく自分なりにじっくりと考えることが大切なんだよ、というメッセージは伝えたいなあと思います。

<堺谷武志の略歴>

大阪出身、京都大学工学部、南カリフォルニア大学MBA、三菱UFJ銀行を経て、キッズアイランド設立。保育士。一女の父。週末登山家。

現在「都会の子どもに『ソダチバ』を!」プロジェクト推進中
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