バイリンガル教育:大人の英語力アップ方法(オススメ教材もご紹介)前編
今回は子どもではなく、大人の英語力アップについて、私の体験談をお話しします。
「で、大人の場合は、どうやったらいいの?」とパパ・ママからちょこちょこ聞かれることがあるからです。
テストではそこそこの点は取れるので、(仕事などでディスカッションや交渉できるレベルの)実践英語に昇華させたいという方向けです。
個人体験ですので、万人に効く方法ではないかもしれません。偏りもあるでしょう。
ですが、今の私が当時に戻ったら迷わずにやりたい方法ではあります。
たくさん試した中から、私にはこれがよかったという教材もご紹介しています。
以前にご紹介した「学校英語 vs. 使える英語のギャップ」も参考にしてください(リンクはこちら)
今回は、リスニングを中心にご紹介します。
(スピーキング、リーディングなどは後編として計画中です)
聴けなきゃ始まらない
私が思うのは、実践では、「ある程度聴けなきゃ始まらない」ということです。
私にとって、4技能は横並びではありません。
持論ですが、英語は究極的には「音」と「意味」です。
ですので、少なくとも実践英語を身につけるには、リスニングを最優先すべきだと思います。
性格によるのかもしれませんが、聴けないと気持ちで負けます。
私の場合は、何を言っているのかわからないと卑屈になってしまいました。
28歳からのアメリカ留学では本当に困りました。ディスカッション、速すぎて全くわからない。
(テスト的には大学院に合格できる程度の英語力はあっても、です)
誰一人として、英検やTOEICのようなしゃべり方はしていませんし。
なら、ナチュラルな英語をどうやったら(それなりに)聴けるようになるのか、今に至る長~い道のりです。
リスニング対策に効果的だった教材トップ3
留学中に クラスメイトに You speak too fast. Please speak slowly. とお願いしたら、
OK, no problem. But you should listen fast. みたいなことを言われました。
「そりゃ、そうだ。郷に入っては郷に従え」ということで速く聞けるようにしようと思いました。
結論から言いますと、私にとって、実践的な英語というのは「ひたすらリスニング」の訓練でした。
その方法は「ひたすらシャドイング」。
シャドイングは、聴く、話す、読む、の全てに効果が波及しますので、ぜひやっていただきたい方法です。
実践英語のリスニング教材を選ぶ基準は以下です。
-
ナチュラルスピード
-
スクリプトと和訳がついている(とても重要)
-
題材が面白い
一点、ご注意ください。
通勤などの際はやむを得ませんが、できるだけヘッドフォンなしのオープンな音でリスニングしてください。
ヘッドフォンで大音量でやると耳が悪くなります。実際に悪くした友人います。
日本語でもそうですが、完璧なディクテーションは不要です。
意味が取れるスピードで音を追えるかが大切で、一字一句にこだわりすぎると逆効果だと思います。
第1位:AFN最強の生英語リスニング―スポット・アナウンスメント
AFNラジオのメッセージの抜粋。
ナチュラルスピードの会話中心で、一回が短いのがとても良い(=つらくない)。
・好きなトピックを選ぶ
・聞く→スクリプトを読む→シャドイング(※)をする、をひたすら繰り返す
(この際にスクリプトに和訳がついているのは、辞書を引く時間を短縮できるので重要です)
・同じタイミングで言えるようになったら完成
・気に入った表現を抜き書きして暗記する(→スピーキング対策になる)
全部やろうと思うと大変ですが、いくつかのテーマでも結構です。
これが「意味を理解しながら、耳と口で追えるようになる」ようになれれば、かなりレベルアップしています。
全部終わるころにはテストなんてへっちゃらになってくると思います。1年を目標に頑張りましょう!
※シャドイングの方法は本を一冊読むことをお勧めします。
私は当時以下を読みました。他の本でもいいと思います。
「決定版 英語シャドーイング 単行本 、門田 修平 (著), 玉井 健 」
第2位:ハリウッドスターの英語
Englishジャーナル(EJ)は、コツコツできる人には王道の教材です。そのインタビュー部分の抜粋
長めの会話、色々な国の英語、スターの英語というのがいい。シリーズが3つ、4つ出ています。
ただし、インタビューが古い(新しい俳優がよければEJを購読するといいと思います)
進め方はAFNと同じで、シャドイング。
ただ、文章が長めのものが多いので、リスニングしながら意味を頭の中でホールドすることを意識。
これが、ネイティブに「ダーッ」としゃべられた時の練習になる。
この教材ですが、スターの英語もいいのですが、インタビュアーの表現に着目して覚えると、
実践的な「情報の引き出し方」の訓練になります。
気になる表現は、大きめの単語帳などで瞬間的に言えるようになると実践でも使えます。
第3位:海外ドラマ
これも、英語字幕でひたすらシャドイングです。
活字スクリプトがないので、第3位ですが、楽しめるという意味では抜群です。
楽しいので、平日毎日、土日の朝から晩まで字幕を見ながらシャドイングした時期もありました。
喉が、カラっカラになります(笑)。あと、家族に呆れられます。
このスピードに慣れると、速さの相場がわかって、理解できなくてもビビらなくなると思います。
(この「わからなくてもビビらない」というのは、とても大切なことです)
私が面白いと思ったドラマは以下です(古くてすみません)。
・Friends(90年代の定番)
・ER(これも医療モノの定番)
・Law & Order(事件、逮捕、裁判の一連のドラマ)
・Boston Legal(破天荒弁護士の話)
・The West Wing(ホワイトハウスの日常)
・Hawaii Five-0(ハワイの刑事もの)
など割と固めのものが多いです。難しいのでわからないことも多いです。
新しいドラマを探すときに、私は以下を参考にしていました。
「日経エンタテインメント! 海外ドラマSpecial」DVDがついていて、これ自体が資料になります。
番外編: Mastering the American Accent
「自分で発音できない音は、聞き取れない」と読んだ記憶があります。
その通りだと思います。
ですので、リスニング力強化のためにも発音の教材をご紹介します。
これは、発音というより American Accent(アメリカ英語の話し方)の本ですが、実に網羅的です。
ついているCDのナレーションも当然英語ですので、英語で英語を学ぶ感があります(本自体がスクリプトです)
この類の教材は、学校の授業で早めに導入されたらいいなと思います。
あるいは、英語の教員や講師の研修などでも有効かと思います(もう導入されていたらすみません)
・リズム ~ これはとてもとても重要です
・リエゾン ~ 音がつながる
・強調 ~ 強調する場所で意味が変わる
・発声方法 ~ 胸の奥の方で共鳴させる
・音 ~ 例えば、Tには数種類の発音がある、など
・長さ ~ 例えば、bit とbidではiの音の長さは異なる、など
様々なご意見あるでしょうが、私は学ぶ際には米語をベースにするといいと思っています。
メディアを通して世界で広く使われているので、どこの国の人にも聞き取ってもらいやすいからです。
PS:
TOEIC満点とかウリにしている人いますが、取る必要ありません。900点で十分。
もっと言えば、600点でもやり方はありますし、テストも要求されないなら不要で、あくまで目途。
900点以上でも話せない人もいくらでもいますし。
ただ、仕事をしながら週に1回英会話スクールに行くだけだと難しいかな~と思います。
私のお薦めするペースは、
「毎日2時間(週末は5~6時間)」のペースで「2年間」やる感じです。受験勉強のイメージです。
大変でしょ?
でも、逆に言うと、ダラダラやらずに「2年である程度カタを付けるべき」だと思うのです。
英語の専門家や英語が趣味の人以外は、ある程度のレベルで一旦は割切るべきです。
スキルも4技能と言わず、必要性に応じて絞ってもいいかもしれません。
私は、シャドイングで得られる波及範囲(聴く、話す、読む)に絞り、ライティングはやりませんでした。
仕事を持っている人の場合、一般論としては仕事のスキルを身につける方が英語より大切です。
英語だけできても、大きな仕事は任せてもらえません。
社内外の人との交流、大量の読書、必要な資格や新たなスキルの取得など
できるビジネスパーソンになりたいなら、仕事外での自己啓発が全てです。
その中で、英語は装備すべき数あるツールの一つにすぎません。
家族があるのであれば、家族はもっと大切です。人生を豊かにする趣味も大切。
仕事と家庭がある人は、英語特訓期間は、趣味は一旦お預け、またはギリギリ1つに絞って、
それ以外の時間は全て英語に回す(それでも別の予定がちょこちょこ予定は入ってきます)
そして、2年間でやり切る。その後は、必要度に応じて積み上げる。
何でもそうですが、ある程度できてしまえば楽になります、不思議なくらい。
今回は個人体験を書いたにすぎませんので、あくまでご参考までとしてください。
英語の専門家からしたら不十分でしょうし、一般の人からしたらマニアックかなと思ったりします。
色々な方法や教材があると思いますので、ぜひ教えていただけると嬉しく思います。
(で、くどいようですが、楽器と英語は小さい頃から「細く、長く」が一番効率的だと思います。
音が取れると、本気になった時の伸びが違います)
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